延長十回、近藤が勝ち越し打 光南、6年ぶり東北出場
◇秋季東北地区高校野球福島県大会・第9日(30日・いわきグリーンスタジアム2試合)
光南 10―8 東日大昌平
最後の打者を三振に仕留め、光南の正捕手近藤寛俊(2年)はウイニングボールを握りしめた。ノーシードから勝ち上がった「公立の雄」が6年ぶりの東北大会出場を決めた瞬間だった。「全員野球で勝ち取れた。最高だった」と近藤。ナインは喜びを爆発させた。
土壇場での勝負強さが光った。九回に2点のリードを守れず、もつれ込んだタイブレークの延長十回。2死に追い込まれ、近藤に打席が回った。「つなぐ意識でコンパクトにミートしようと思った」。真ん中のスライダーを左中間へ弾き返し、勝ち越しに成功。後続も続いて一気にリードを広げた。
「泥くさく、笑顔で」が光南のモットー。支部大会の初戦で敗れたことを契機に、チーム全体で好機での打撃を見直してきた。安易にフライを上げるのではなく、低く鋭い打球で後ろにつなぐ―。試合を重ねるごとに打線全体でつなぐ意識が高まっていった。
今大会では2死からの得点が目立ち、この日も10点中9点が2死から。渋谷武史監督は「前の2人が倒れたが、土壇場で打ってくれた」と延長十回の近藤の勝ち越し打を振り返りながら、ナインの成長に目を細めた。
シード校を2校撃破し、決勝にたどり着いた。勢いそのままに王者聖光学院に挑む。(南哲哉)
- 学法石川、センバツ望み 秋季東北高校野球、八戸学院光星に惜敗
- 学法石川、出し切った...強豪と接戦「チームが一つになった」
- 【10月22日の福島県代表・試合結果】秋季高校野球東北大会
- 学石逃げ切り、27年ぶりベスト4進出、秋季東北高校野球
- 【10月19日の福島県代表・試合結果】秋季高校野球東北大会
- 学石、1年生・大栄が快投 メリハリ124球...聖和打線を抑え込む
- 聖光、早すぎる秋終幕 日大山形に初戦敗退 堅実守備が陰潜める
- 光南、継続試合...悔しい初戦敗退 強豪・一関学院相手に粘るも
- 学石、準々決勝へ進出 聖光と光南は姿消す、秋季東北高校野球
- 学石が準々決勝へ 秋季東北高校野球、聖和学園(宮城)に競り勝つ