学法石川・男子11連覇 アンカーの藤宮、復活示す

 
【男子】11連覇を指で表し、フィニッシュする学法石川のアンカー藤宮=猪苗代町総合体育館前

 男子第66回、女子第39回県高校駅伝競走大会は28日、猪苗代町総合体育館前を発着点に男子7区間(42.195キロ)、女子5区間(21.0975キロ)で行われ、男女とも学法石川が優勝した。男子は11年連続13度目。

 【男子レース経過】学法石川が2位以下に4分以上の差をつける盤石のレース運び。1区・山口がトップに立ち、4区・大湊までの4人で3分のリードを築いた。単独走でも各選手が安定した走りで差を広げた。2位の田村は1区3位スタートから追い上げた。3、4位は中盤から2校が競り合い、アンカー対決で逆転したいわき秀英が3位、帝京安積が4位に入った。

 学法石川は、アンカー藤宮歩(3年)が人さし指を突き上げて「11連覇」を表しながらフィニッシュ。先輩たちが築き上げた伝統と自身の復活を示した。

 都大路へ全力

 全中3千メートル優勝の実績を持ち、1年生から駅伝メンバーに入るなどチームの中心にいた藤宮。しかし、昨年は精神面の不調にけがも重なり、今年の夏まで満足に走ることができなかった。前回大会はメンバーから外れ、全国大会も選手のサポート役に回った。「ゴールで待ってるからな」。1区の山口智規(3年)は、同級生の藤宮にそう伝えスタートラインに立った。思うように走ることのできない藤宮を気に掛け支えてきた。「また走ることを楽しんでもらいたい」。たすきに思いを込めた。

 切磋琢磨(せっさたくま)してきた同級生、後輩が築いた大きなリードに甘んじることなく、藤宮も区間賞の走りで応えた。ゴール後は、笑顔で迎える仲間たちの輪に飛び込んだ。「この1年、苦しかったけど監督、コーチ、家族、仲間が声を掛け続けてくれた。やってやろうと思えた」。昨年は16位と入賞を逃した全国大会。「目指すのは優勝」と藤宮。高校最後の「都大路」で全力を出し尽くす。

 【選手のコメント】

1区・山口智規(3年)昨年の全国大会では悔しい思いをした。先輩たちの思いも背負って戦いたい。
2区・山崎一吹(2年)積極的に走ろうと思ったが、後半は伸びなかった。後半の粘りを改善したい。
3区・菅野裕二郎(3年)思うように走れなくて悔しさが残る。今後は単独走の練習に力を入れたい。
4区・大湊柊翔(2年)まだ記録を伸ばせる。全国大会までチームをもり立て、メンバーに食い込みたい。
5区・円谷吏生(3年)後半は風に負けてしまった。毎日の練習を大切にして都大路につなげる。
6区・薄根大河(2年)区間記録に2秒届かず悔しい。都大路では粘り強い走りで区間賞を取る。
7区・藤宮歩(3年)11連覇を飾れてうれしい。一人一人が攻める気持ちと感謝が伝わる走りをできた。

211029running3-1.jpg(男子学法石川の(前列左から)山口智規、山崎一吹、菅野裕二郎、大湊柊翔、円谷吏生、薄根大河、藤宮歩(後列左から)小田切幹太、大橋清陽、笹川洸成)

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