健康指標改善とコロナ予防両立 福島で市町村長対象トップ会談

 
新たな生活様式に対応した健康づくりの在り方などを話す(左から)佐藤会長、内堀知事、長沢さん、安村教授=26日午後、福島市

 県内の市町村長らを対象にした「健康長寿ふくしまトップ会談」が26日、福島市で開かれた。新型コロナウイルス感染拡大が続く中、内堀雅雄知事は「われわれには健康長寿という大事な目標がある」と述べ、県民に感染症予防の継続と健康指標の改善の両立を訴えた。

 県や福島民友新聞社などでつくる官民一体の健康推進組織「健康長寿ふくしま会議」の企画。同会議の会長を務める内堀雅雄知事、副会長の佐藤武寿県医師会長、同会議地域・職域連携推進部会長の安村誠司福島医大教授、ふくしま健民プロジェクト大使のタレント長沢裕さんが「新しい生活様式に対応した健康づくり」をテーマに会談した。

 内堀知事は健康や長寿のためには食事と運動、社会参加の3点が重要と強調。コロナ禍で課題となる社会参加に関しては「感染対策をすれば社会経済活動が可能になることを感じてほしい」と、この日の会談を対面で開催した狙いを明かし県民にも感染症対策を講じた上での社会参加を促した。

 安村氏は、新型コロナの感染拡大に伴い「心の健康状態が悪化している」と現状を分析。感染症予防の徹底と交流促進を両輪で進めることを提案し「どうすれば感染しにくいのか、エビデンス(証拠)を蓄積することが大事。みんなの健康をみんなで守っていこう」と呼び掛けた。

 同会議は健康づくりを戦略的に進める目的で昨年3月に発足し、市町村長ら約30人が出席した。福島民友新聞社から中川俊哉社長が出席した。