「答弁分かりにくかった」 高校生が福島県議会傍聴

 
県議会を傍聴する高校生ら

 夏の参院選で18歳選挙権が導入されることを踏まえ、県教委は2日、公選法改正後初めて、高校生を対象にした県議会傍聴を行い、生徒たちが議会の仕組みを学んだ。登壇した議員は主権者教育や高校生の政治活動について積極的に質問するなど、18歳選挙権の導入を見据え、力を入れていた。

 県内13校から約80人が参加した。生徒たちは県議会事務局の職員から説明を受け、昨年11月に行われた県議選の投票率は46.67%と過去最低だったことや、若い世代が投票しないと議員は高齢者向けの政策のみを訴え、若者の声が届きにくくなることに理解を深めた。

 議場で生徒は2月定例会の一般質問を傍聴した。登壇した議員5人全員が教育関連の質問を行い、学校での心のケアやキャリア教育、英語指導、新聞の活用など県の見解を求めた。うち2人は「小中学校で主権者教育にどう取り組んでいるか」「高校生の政治的活動の自由を認めるべきでは」とただした。

 傍聴した福島高2年の男子生徒(17)は「教育や18歳選挙権の質問に対して答えがかみ合っていないと思った。具体性がなかったり、分かりにくい答弁があった」と県政に厳しく目を光らせていた。