無病息災や五穀豊穣願い神輿渡御 楢葉・大滝神社「お浜下り」
楢葉町の木戸川上流にある大滝神社に伝わる県指定重要無形民俗文化財「お浜下り」の主要な神事「神輿(みこし)渡御(とぎょ)」が14日、町内で行われた。関係者がご神体を乗せた神輿を担いで海辺まで練り歩き「お塩ごり」を行い、無病息災や五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した。
原発事故を乗り越え、感染症対策で規模を縮小していたが、昨年伝統的な神事を全て実施し、今年は復活2年目となった。5日間の日程で、4日目の14日は神社関係者や地域住民らが行列となり、木戸八幡神社から沿岸部の山田浜を往復する行程で神輿渡御を繰り広げた。
笛や太鼓の音色を響かせて行進し、道中で出羽神社の神輿行列などと合流した。沿道からは地域住民がさい銭を供えていた。
山田浜の津神社では、大滝神社と木戸八幡神社の宇佐神正道宮司(68)が海水でぬらしたサカキで、神輿を清める「お塩ごり」を行った。
宇佐神宮司は「今年も盛大に執り行うことができた。伝統を次世代に引き継いでいきたい」と話した。神輿を担いだ地域の若手でつくる「小塙(こばな)義団」総理(代表)の松本忠幸さん(49)は「地域の伝統を守るため、しっかりと継承していきたい」と意気込んだ。
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