【学石センバツへ】球児の自主性尊重 名将見守り、やる気を力に

 
打撃練習に励む部員を指導する佐々木監督(右)。選手の自主性を大切にする指導法でチームの成長を後押ししてきた

 学法石川の佐々木順一朗監督(64)は、指導者として仙台育英時代と合わせて春夏通算20度目の甲子園を迎える。その指導法は選手の自主性を大切にすることで知られている。「やる気があるチームは、必ず上に行ける」。やり方を強制せず、選手自身で考えて行動できる環境づくりに心を配ることで、チームの成長を後押ししてきた。

 2018年11月に学法石川の監督に就いた。当初は「『自由でいいよ』というのが受け入れてもらえなかった」と振り返る。雰囲気が変わったのは、名将を慕って20年に入学した黒川凱星(かいせい)(千葉ロッテ)の影響が大きいという。

 体の使い方やリズム感などを養おうと、仙台育英で導入していたエアロビクスを黒川が「やっていいですか」と提案し、練習や公式戦前のアップで取り組み始めた。今ではJポップに合わせたダンスへと発展し、選手たちが自ら柔軟や野球の動作につながる振り付けを考えている。主力の佐藤辿柊(てんしゅう)(2年)は「体も温まるし、雰囲気も盛り上がる」と効果を口にする。

 全体練習でウエートトレーニングを取り入れず、自重トレーニングを推奨するのも独自の育成法だ。指揮官は「100キロの子は100キロを自分で支えなければならないし、トレーニング中のけがを防ぐためにも自重が一番。工夫すればいくらでも野球につながる」と狙いを語る。

 今でこそ長髪が増えつつある高校野球界だが、佐々木監督は就任当初から頭髪も選手の自由としてきた。

 こうした指導法が口コミなどで広がり、県外から入部希望者が増えた。現在は1、2年生で計68人と県内屈指の部員数を誇る。「選手が笑顔でプレーしていていいなと思った」と宮城県出身の佐藤。福尾遥真(2年)は京葉ボーイズ(千葉県)の先輩黒川の話を聞き「自主性を大事にしているところに引かれた」と学法石川の門をたたいた。節目の甲子園通算30勝まで1勝に迫る佐々木監督。「あくまでも個人のことだが、選手のモチベーションになればうれしい」。学法石川のユニホームで初めて立つ聖地で、選手と共に勝利の喜びを分かち合うつもりだ。

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