学法石川・福尾遥、奮起3安打 センバツ、好投手に食らい付く

 
【学法石川―健大高崎】8回表学法石川無死、内野安打を放つ福尾遥。この試合3安打の活躍を見せた

 バットで存在感を見せ、甲子園に爪痕を残した。3安打を放った学法石川の福尾遥真(3年)は「レベルの高い投手への対応はチーム全体の課題。自分の結果に悔いはないが、勝たなきゃ意味がない」と複雑な心境を口にした。

 相手エースはU―15(15歳以下)日本代表への選出経験がある好投手。対戦経験があった福尾遥はしっかりイメージして打席に入った。初回の打席は直球を詰まりながらもしぶとく中前に運んだ。続く3回の第2打席は「しっかり捉えられた」と一、二塁間を真っ二つに。3安打とも点にはつながらなかったが、大舞台で確かな手応えをつかんだ。

 体の変化が打撃面の成長に結び付いている。「外周をするといつも最後尾。いつも苦しい顔をしていた」と佐々木順一朗監督。佐々木監督の提案で昨年11月に検査をしたところ、重度の貧血だということが判明した。服薬による治療を始めると、外周で先頭集団を走れるようになっただけでなく、食事の量も増加。体重が昨秋に比べて8キロ増加したことでパワーが付き、長打や鋭い打球を飛ばせるようになった。

 2022年の秋季東北大会準々決勝では自身の失策がサヨナラ負けにつながった。昨夏も主力として出場したが、思うような結果を残すことができず、歯がゆさが残った。「あの負けがあったからセンバツに出ることができた。先輩に感謝して夏は勝ちたい」。夏までにさらに成長を遂げ、次は甲子園での勝利を先輩たちに届ける。(熊田紗妃)

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