学法石川、初戦突破ならず センバツ、群馬・健大高崎に0-4

 
【学法石川―健大高崎】初戦で健大高崎に敗れ、一塁側応援席にあいさつした後、肩を落としながらベンチへ向かう学法石川ナイン=19日、甲子園
1回戦
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7
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9
学法石川
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健大高崎
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X
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 第96回選抜高校野球大会は第2日の19日、兵庫県西宮市の甲子園球場で1回戦が行われ、東北地区代表として33年ぶり4度目の出場を果たした学法石川は関東・東京地区代表の高崎健康福祉大高崎(群馬)に0―4で敗れ、初戦突破はならなかった。

 学法石川は背番号10の左腕佐藤翼(2年)に先発マウンドを託した。佐藤翼は初回から先頭打者を空振り三振に仕留めるなど、コースを丁寧に突く投球で5回まで0点に抑えた。

 両チーム無得点で迎えた6回裏、学法石川は2死二、三塁のピンチを招くと、佐藤翼が暴投で先制点を献上。佐藤翼は7回にも1死二塁から痛打を浴びて降板した。マウンドを受け継いだ小宅善叶(よしと)(3年)、大友瑠(同)も健大高崎打線を止められず、リードを4点に広げられた。

 学法石川打線は2回、死球で出塁した小笠原涼太(同)が敵失の間に三塁まで進んだものの、後続が倒れた。その後は球威のある健大高崎の先発左腕ら投手陣を攻略できず、終盤まで散発3安打に抑えられた。

 ナインは最後まで諦めず、9回に意地を見せた。先頭の小沢陸蒔(りくじ)(同)が左前打で出塁すると小笠原も安打で続くなど2死満塁の好機をつくったが、最後は小山陽向汰(ひなた)(同)が遊直に倒れ、1999年夏以来、25年ぶりとなった甲子園で本塁を踏むことができなかった。

 小笠原、つないだ9回

 「みんなが打たせてくれる」。9回無死一塁、打席に立った小笠原涼太(3年)は心の中でそうつぶやいた。フルカウントまで粘ってからの6球目。真ん中に甘く入った直球を逃さずに、しぶとく左翼手の前へ運んだ。この日初めての連続安打で見せ場をつくり、スタンドからの歓声を心地よく受け止めた。

 一方、6回の守備では相手先頭打者のゴロをさばききれずに失策。「捕るのに少し顔が浮いた。早く見切ってしまった」。結果的にこの回に先制点を奪われ、「エラーは点につながりやすくなる。甘かった」と反省の言葉が口を突いた。

 甲子園で得た経験と反省、全てが貴重な財産だ。小笠原は「プレッシャーがある状況でも自分のプレーをできるかが大事だと感じた。『この一球が点につながる』と思って緊張感を持って、守備の練習に取り組んでいきたい」と、夏に向けた決意を語った。

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