台風後の感染に注意して

 

 このたび令和元年台風19号に関連した被害に遭われた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。浸水・断水に伴う対応や泥や廃棄物の処理など、多くの方々が今も大変な中におられると思います。

 東日本大震災の経験から健康の面で災害の対応についていくつか気を付けるべきことがあります。

 一つは感染です。処理しないといけない泥には多くの雑菌が含まれます。場合によっては下水、化学物質、薬品などさまざまなものが混ざっており、普通に庭の土をいじるのとは訳が違います。何かの破片が混ざることも多く、刺さるとその傷口から雑菌が入ります。

 水不足で大変な場合もあると思いますが、もしけがされた場合は傷口をまずは水でしっかり洗うようにされてください。消毒液を塗るよりも水でしっかり洗うことの方が大切です。糖尿病などをお持ちの方は傷が治りにくい場合もあります。熱が出たり、傷が熱を持ち、腫れが広がるような場合には早めに受診されることをお勧めします。

 またその泥が乾燥してくると、今度は粉じんとなって舞い上がり作業中に多く吸い込んでしまうこともあります。泥の処理を行う場合は、手袋や長靴、マスクなどの適切な防護手段を用いて行うようにされてください。多くの作業現場で働く方は破傷風のワクチン接種もご考慮ください。