「うつ傾向」母親の割合減

 

 県民健康調査の一つである「妊産婦に関する調査」は、妊産婦さんのこころや身体の健康状態を把握すること、その中でケアが必要な方をサポートすること、そして今後の県内の産科・周産期医療の充実につなげていくことを目的としています。

 この調査に、震災時に回答された方(つまり、その当時に妊産婦だった方)は、特にうつ傾向の割合が高く、自由記載にも深刻な内容が含まれていました。

 そのため、育児に自信がないと感じやすく、健康診査がない出産からおおよそ4年目に当たる時期に、もう一度健康状態をお伺いし、支援が必要な方には電話支援が行われました。例えば2011年度に調査に回答された方には15年度に、12年度に調査に回答された方には16年度にフォローアップが行われています。

 そして、回答内容から、相談・支援の必要がある方に対しては、助産師さんや保健師さんらによる電話やメールでの相談が行われました。このフォローアップ調査でうつ傾向ありと判定された母親の割合は、その4年前に行われた通常の調査の時点と比べて全体的に減少し、かつ、その割合は年々減少傾向であることが分かっています。

 この連載も400回目となりました。いつも支えてくださる多くの皆さまに感謝申し上げます。