【ガーデニングの楽しみ方】庭で鉢で...初心者のためのポイント

 
ポット苗をはじめ、さまざまな植物が並ぶ店内=福島市・ガーデンプラザ華

 眺めるのも育てるのも楽しい、本格的な花の季節がやって来た。今回はガーデニングの世界を「ココほれ!」する。

 読者からも「明るい日差しに誘われて、庭仕事の時間が増えてきます。咲きそうな花を毎日何度も眺めては、今か今かと待っています。ユスラウメ、柿、イチジクの木やイチゴも実を付けるのが楽しみです。一番手がかかるのが雑草との闘いですが、これも楽しみの一つと、痛い腰を伸ばしながら頑張っています」(会津若松市・ガーデニング大好きおばさん)と、楽しそうな様子が寄せられた。

 環境で品種選ぶ

 ポット苗を中心に園芸用品を幅広く扱う、福島市の「ガーデンプラザ華」店長の渡辺亮さんに、初心者のためのガーデニングの楽しみ方やこつを聞いた。

 ―庭や花壇に植える植物の選び方のポイントは?
 「育てたい植物の特性(暑さに強いなど)と、植える場所の環境(方角や日当たりなど)とのマッチングで決めるといい。植えたいものと場所の相性が良くない場合は、移動できる鉢やプランターで育ててみて。植物は手入れが簡単なものと難しいものがあるので、自分が園芸にどのくらい手間をかけられるかをイメージして品種を決めるのもお勧めです。迷ったときは条件や要望を店の人に伝えて相談してみてください」

 ―今の季節のお薦めは。
 「庭に植えるならマリーゴールド。暑さや乾燥に強く、価格も手頃。プランターや鉢に植えるなら、丈夫で育てやすいペチュニアがお薦め」

240425kokohore00_2.jpg丈夫で育てやすく、プランターや鉢植えにお薦めのペチュニア

 ―苗を買うときは、花が咲いているものと、まだ咲いていないもの、どちらを選べばいい?
 「すでに花が咲いているものは、苗がしっかりと出来上がっているので、自宅に植えた後の失敗は少ない。ただ、咲き終わった花を切るなどの手間がある。咲く前のものだと、花が咲くのを待つ楽しみがあるけれど、小さいものだと苗が弱くて思うように育たないことも。お薦めは、花がちょっと咲いてきたぐらいの苗です」

 ―果樹の苗木も人気だが、手入れが難しそうなイメージがある。
 「庭に植えなくても鉢植えで育てれば手頃な大きさで楽しめる。寒さが厳しい福島の気候では栽培が難しいレモンなどのかんきつ類も、鉢栽培なら実を付けることが可能。冬場は玄関などに鉢を移動して寒さをしのげば、育てるのはそれほど難しくないので、ぜひ収穫を楽しんで」

 水やり過ぎ注意

 ―植物を育てる上でのアドバイスがあれば。
 「水のやり過ぎに注意して。庭植えだと、ほとんどやらなくてもいいくらい。思っている以上に植物は丈夫です。ただし、植えてから根付くまでの間は、ある程度の水やりが必要です」

 ―水やりのこつは。
 「『○日置き』など日数で決めるのではなく、土や葉などの状態を毎日観察して必要に応じて水を与えて。頻繁に水を与え過ぎないことも大切ですが、水やりをするときは、たっぷりと。じょうろでちょっとかけただけでは、ほんの短時間雨が降った程度にしかならないので」

 ―ほかに気を付けることは。
 「水や日光と同様に、風通しも重要です。植物が密集すると風通しが悪くなる。品種にもよるが、多くの植物は高温多湿が苦手です」

 ―ガーデニングを始めたい人へ一言。
 「園芸は、管理の工夫次第で一年を通して楽しめる趣味です。難しく考えず、まずは手頃な価格のものから始めてみませんか」(佐藤香)