お菓子で伝える感動 にじいろお菓子店(浅川町)、小針明美さん

 
「素材本来の味や香りを届けたい」と語る小針さん

 浅川町のにじいろお菓子店は、町内産の卵や近隣の石川町、棚倉町などから仕入れた新鮮なフルーツなどを使った洋菓子を製造している。人工の香料や保存料を使わないお菓子作りにこだわっており、オーナーでケーキ職人の小針明美さん(49)は「素材本来の味や香りを楽しんでほしい」と思いを語る。

 要望寄り添う

 浅川町出身の小針さんは東京で修業し、白河市のケーキ店で約7年働いた経験を持つ。結婚後に一時洋菓子の道を離れたが、子育てが一段落した2016年から予約注文でケーキを販売し、イベントにも出店を始めた。20年には、古里に念願だった現店舗を構えた。

 「来店した人に、虹を見た時のような感動やきらきらした幸福感を伝えたい」との思いで店を名付けた。「満足いくお菓子をお客さまと作り上げる」との信念から、顧客の要望に寄り添ったオーダーケーキも手がけており、幼児から高齢者まで楽しめるようなお菓子作りに情熱を注いでいる。

 作り手見える

 シオクリビトのECサイトは、作り手の人となりが見える点に共感して始めた。サイトでは、かりかりとした食感の人気商品「クルミのプラリーヌ」やスコーンを盛り込んだ焼き菓子セットと、チーズを使ったテリーヌなど高級感のある洋菓子を詰め合わせたスイーツセットを取り扱っている。

 サイトを通じて新たな顧客の注文を受ける機会が増えたという。「遠く離れた人にもサイトを見てもらい、自分の思いを届けたい」と力を込めた。(秋山敬祐)