「快投乱麻」学福勝利 雨天明け明暗、相馬は好機生かせず

 
【相馬―学法福島】7回途中まで投げ、4安打無失点と好投した学法福島の塙=いわきグリーンスタジアム

 第104回全国高校野球選手権福島大会は第9日の23日、いわきグリーンスタジアム(いわき市)などで3試合が行われ、4回戦では第6シード学法福島が、相馬に2―0で競り勝った。

第104回全国高校野球選手権福島大会

 【評】序盤に流れを引き寄せた学法福島が接戦を制した。初回、川上の適時打で先制。先発塙はコーナーに投げ分け7回途中まで4安打無失点の好投。相馬は8回無死一、二塁の好機を生かせなかった。(副島湧人)

 先発塙、4安打無失点の好投

 22日に雨天ノーゲームとなり、仕切り直しとなった一戦。学法福島の先発塙大和(3年)は7回途中までを投げ、4安打無失点と好投した。「リセットして、気持ちを引き締めて臨むことができた」と声を弾ませた。

 重心を低くしたセットポジションで、横手投げと特殊なフォームの塙。横手投げは藤森孝広監督の勧めで取り入れた。「一塁へけん制球を投げたときにいいボールを投げていたので」と藤森監督。この試合も得意の直球を軸に相手打線を翻弄(ほんろう)し、ベスト8最後の一枠獲得に大きく貢献した。

 24日は光南との準々決勝に臨む。「連戦だが関係ない。決勝までグラウンドに立ちたい」。チームを支える左腕が目を光らせた。

 相馬エース無念

 前日は3回途中3点リードの状態でノーゲームを余儀なくされた相馬。チーム全員が気持ちを切り替えて臨んだが、2年連続の準々決勝進出はならなかった。先発したエースの吉川聖哉(3年)は「昨日より直球に勢いがなかった。打たせて取ろうと思ったが球が浮いてしまった」と、許した2失点を悔やんだ。

 今春の県大会相双支部予選でもリードした状態で雨でノーゲームとなり順延。その後敗戦しており、今回も雨を味方に付けることができなかった。

 30年ぶりの準決勝進出を目指した今大会。吉川は「後輩たちには自分たちの成績を上回れるよう頑張ってほしい」と思いを託した。

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