懸命に戦う伝統!磐城1点巡る攻防 いわき市民ら最後まで声援

兵庫県西宮市の甲子園球場で15日に行われた2020年甲子園高校野球交流試合で、1点を巡る攻防を繰り広げた磐城高。「聖地」で白球を追う選手の姿は、固唾(かたず)をのんで試合を見守る地元いわき市民に勇気を与えた。
磐城高の選手がいわき市の平一小で開く野球教室に参加している同校4年の男子児童(10)は、躍動する"お兄ちゃん"の姿をテレビ観戦した。「強いチームと本気で戦う姿が格好良かった」と興奮気味に語る。
野球に元々関心があり、教室への参加で「ボールを打つのは楽しい。もっとプレーしたい」と意欲が高まり、今月からソフトボールのスポーツ少年団に入団した。「ナイスバッティング」と声を掛けてくれるエース沖政宗選手(3年)が2回に適時打を放つと、「よっしゃ」と声を上げて喜んでいた。
惜しくも敗れたが、ユニホームを真っ黒にしながら奮闘する選手に刺激を受けたようで、「コバルトブルーのユニホームを着て甲子園で勝ちたい」と将来の目標を口にした。
現地観戦ができない中、地元住民も最後まで熱い視線を送り続けた。いわき市のイオンモールいわき小名浜は、館内の大型画面に試合を映し出し、大勢の来店者が温かい声援を送った。同市の会社員、女性(42)は「みんなで応援できて良かった。選手のプレーに充実感があった」とねぎらった。
甲子園に出場したOBも試合を見届けた。1971(昭和46)年夏の準優勝メンバーで同市の松崎浩さん(66)は、東日本台風やコロナ禍などの困難を越えて聖地にたどり着いた選手の姿と、炭鉱が閉山して落ち込んだ地元をプレーで盛り上げた自分たちの姿を重ねた。「50年近くたっても懸命に戦う伝統は変わっていない」と力を込めた。
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