秋季福島県大会「16強」出そろう 須賀川、延長戦サヨナラ制す
第73回秋季東北地区高校野球県大会第7日は23日、白河グリーンスタジアム(白河市)など3球場で3回戦8試合が行われ、ベスト16が出そろった。須賀川は延長11回、5―4で会津連合にサヨナラ勝ちし、田村は6―5で須賀川桐陽を退けた。24日の試合はなく、大会第8日となる25日は白河グリーンスタジアムとヨーク開成山スタジアム(郡山市)、天狗山球場(白河市)の3球場で4回戦8試合が行われる。
守りのミス取り返すサヨナラ打
延長11回、2時間36分の熱戦に終止符を打った男は静かに仲間の歓喜の輪に加わった。サヨナラ打を放った須賀川の佐藤匠真(たくま)(2年)は「ミスを取り返そうという思いだった。ほっとした」と控えめに喜びを表現した。
守備の判断ミスを引きずっていた。4―0の9回、二塁手の佐藤匠の守備範囲に上がった打球を捕球できず安打を許した。難しい飛球ではなかったが、右翼手との連係不足でアウトにできなかった。その後、ピンチは広がり一挙4点を奪われて土壇場で追い付かれた。
一進一退となった延長戦、須賀川がついに好機をつかむ。延長11回2死一、二塁で打席に立った佐藤匠はストライクを取りにきた2球目の変化球を引っ張った。白球は左翼線上に落ち、二走の坂本泰基(たいき)(2年)が笑顔で本塁を駆け抜けた。
4回戦の相手は今夏の福島大会で敗れた日大東北。佐藤匠は7番二塁手で出場したが無安打だった。「夏に負けた雪辱を果たしたい。勝ちたい」。早くも実現する再戦に静かに闘志を燃やした。
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