青木沙弥佳さん現役引退「陸上に恩返ししたい」 東邦銀行陸上部

 
「自分の中でやり切ったと思えた」と引退について語る青木さん

 横浜市で17日に行われた陸上の日本選手権リレーへの出場を最後に、現役引退した北京五輪陸上女子1600メートルリレー日本代表で東邦銀行陸上競技部の青木沙弥佳さん(33)は28日、福島民友新聞社のインタビューで、今後について「具体的なことは決まっていないが、子どもたちに駆けっこを教えるなどの形で陸上競技に恩返ししたい」と語った。

 ―現在の心境は。
 「最後のリレーを気持ち良く走ることができ、笑顔で終われた。走り終えてきつかったが、このような思いをしないと思うと名残惜しさもある」

 ―引退を決めた理由は。
 「今月の日本選手権が終わった時に、やり切ったと思えたら引退しようと決めていた。個人種目が終わった後、思い残すことはないと決断した」

 ―400メートルと400メートル障害がメイン種目だが、印象に残るレースは。
 「(当時の日本記録となった)2007年世界選手権1600メートルリレー。北京五輪は気分が高揚していて具体的に覚えていないが人生の中で一番の経験だった」

 ―福島大の先輩で女子400メートル日本記録保持者の千葉麻美さん(矢吹町出身)と共に戦ってきた。
 「世界で活躍している選手と一緒に練習できることで、自分も世界に手が届くかもしれない、世界に行けるんだという気持ちを持つきっかけになった。千葉さんは陸上人生の中で大きな存在」

 ―本県への思いは。
 「第二の故郷と思っている。どんな形でも良いので陸上で恩返ししたい。スポーツの力で少しでも明るくしていきたい」

          ◇

 あおき・さやか 岐阜県出身。福島大卒。2008年北京五輪1600メートルリレーに出場。日本選手権では15年の400メートル、17年の400メートル障害で優勝。世界選手権に3度出場し、15年の北京世界選手権1600メートルリレーで3分28秒91の日本記録を樹立した。自己ベストは400メートル53秒05(日本歴代6位)、400メートル障害55秒94(日本歴代3位)。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

過密日程でも「攻撃の質上げる」 いわきFC、28日アウェーで栃木戦