巻き起こせ「福島旋風」 箱根駅伝、4年生8選手が集大成誓う

 
練習で箱根駅伝メンバーを先頭で引っ張る東国大の主将・宗像=埼玉県・東国大坂戸キャンパス(写真右)と練習に励む明大の櫛田。4年連続の出場に期待が高まる=東京都・明大八幡山グラウンド

 来年1月2、3の両日に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)まであと10日に迫った。11校にエントリーされた県勢選手14人のうち4年生8人が最後の箱根路を迎える。「駅伝王国・福島」の看板を背負う選手らは「悔いのない走りを見せて福島を元気づけたい」と気合を込める。10区間のエントリー選手が決まる29日を前に、主な4年生を紹介する。

 東国大・宗像、チームに貢献

 学生駅伝界の新鋭で、上位を狙う東京国際大。実力者ぞろいの選手たちを率いるのは4年で主将の宗像聖(平田村出身、学法石川高卒)だ。「大勢の部員がいるので、目標達成に向けチームをまとめてきた。主力の足並みがそろいチームの士気は高まっている」と自信を深めている。

 憧れの箱根駅伝は2年時に4区、3年時に9区を走った。「初の箱根路は緊張で体が動かなかった。2度目はエース級の選手と走って力のなさを痛感した」と満足はない。最後の箱根駅伝を前に「希望は9区だが、任せられた区間をしっかりと走るのみ。区間上位でチームに貢献したい」と見据える。

 中学は野球部だったが、陸上への向上心から学法石川高に進学。高校3年間は「補欠止まり」で悔しさを味わったが、東国大に進学して実力を伸ばし三大駅伝全てに出場、主将の役目も果たした。「高校の同期の活躍を励みに頑張ることができた。最後の箱根は負けたくない」と力を込める。

 明大・櫛田、 区間賞を狙う

 「最後の箱根路に大学の集大成をぶつける。区間賞を狙いたい」。4年連続出走の期待が懸かる古豪・明大4年の櫛田佳希(いわき市出身、学法石川高卒)は快走を誓う。3年ぶりのシード権獲得(10位以内)に照準を合わせ、練習場所の明大八幡山グラウンドで伸びやかな走りを見せる。

 個人成績は1年時が8区8位、2年時が4区7位、3年時が8区11位。「目立った成績を残せていない。今季前半はけがに苦しんだが、調子は上がっている」と語る。ペースを崩さず走るのが持ち味で「起伏が激しい4区が適性に合っている。ぜひ4区を走りたい」と熱望する。

 強豪・学法石川高で実力を伸ばし、3年時に全国高校駅伝で3位に輝いた世代。「高校の同期が一緒の区間になるかは分からないが、負けたくない」と意識する。卒業後はNTT西日本で競技を続ける。「実業団で活躍して日本代表を目指す。まずは箱根路で力強い走りを見せる」と意気込んだ。

 「福島に恩返し」「同期に負けない」

 箱根ラストイヤーに、他の4年生も目標達成に意欲を燃やす。初出場が懸かる青学大の副将・横田俊吾(新潟県出身、学法石川高卒)は「最後のチャンスなので区間賞を狙う。『ガクセキ』の名を背負い活躍したい」と語る。3年連続出場が懸かる中大の中沢雄大(石川町出身、同)は「力を出し切るレースで福島の皆さんに恩返しする」と気合十分だ。

 城西大の木村吉希(会津美里町出身、会津工高卒)は「郷土に良い走りを見せたい」とし、早大の小指卓也(群馬県出身、学法石川高卒)は「高校同期には負けたくない」と闘志をみなぎらせる。

 山梨学院大の岩谷翼(いわき市出身、同)は「前回は走れずに悔しい思いをした。今年は絶対に走って、チームに貢献したい」と語気を強めた。東洋大の清野太雅(喜多方市出身、喜多方高卒)は3年連続の出走が期待される。

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