『余り者』から国内最強!バド混合ダブルス・渡辺勇大、東野有紗

 
世界ランキングは4位。渡辺(奥)と東野の2人にはメダルの期待も懸かる

 中学時代にペアを結成した2人が、東京五輪出場への階段を駆け上がる。バドミントン混合ダブルスの渡辺勇大(ゆうた)(22)=日本ユニシス、富岡高卒=と東野有紗(ありさ)(23)=同。コンビネーションを武器に世界の舞台で実績を残し、日本を代表する混合ペアへと成長を遂げた。

 「余り者同士」。そう語る2人のペア結成のきっかけは偶然だった。東京都出身の渡辺と北海道出身の東野。バドミントンの強豪富岡一中に進んだ県外出身の2人が初めてペアを組んだのは、2012(平成24)年にインドネシアで開かれたジュニアの国際大会だった。決まったペアのいない東野と、腰のけがで本調子ではなかった1学年下の渡辺が急きょペアを組むことに。「ほとんどしゃべらなくてもスムーズに動きが合った」(東野)。急造ペアながらこの大会で3位入賞。東野は渡辺とのペアに運命的なものを感じたという。中高一貫の富岡高卒業後、日本ユニシスに進んだ東野は渡辺を熱心に勧誘。1年後、東野の熱意も通じて渡辺は日本ユニシス入り。そこから世界一を目指す2人の戦いが始まった。

 攻撃的なプレースタイルの東野に多彩なショットと豊富な運動量で広範囲をカバーする渡辺。元々はあうんの呼吸だけでやっていたという連係も東京を目指す戦いの中で、変化が生まれた。渡辺は「(以前は)それぞれ個人技で戦っていた部分があった」と振り返り、「試合中、苦しい時に一言でも二言でも話すことで連係を確立していった」と成長の要因を語る。

 18年、伝統ある全英オープンを初優勝。昨年は世界選手権で混合としては日本勢初の銅メダルに輝き、香港オープンも連覇した。全日本総合バドミントン選手権も3連覇。国内では敵なしだ。

 中学・高校時代を県内で過ごした2人。渡辺が中学1年、東野が中学2年の終わりに起きたのが東日本大震災だった。高校時代の3年間は避難先となった猪苗代町で練習に明け暮れた。練習代わりにスキー板を履き、クロスカントリーをしたことなど雪国での思い出は尽きない。「福島は第二の故郷。自分たちのプレーで勇気や希望を与えることができれば」と声をそろえる。

 混合の世界ランキング(21日現在)は4位と日本人ペアトップ。渡辺は男子ダブルスでも五輪出場を視野に入れる。自国開催の五輪でメダルにも手が届く場所にきている。

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