バド混合複・渡辺、東野組が東京五輪「確実」 出場条件満たす

 

 バドミントン混合ダブルスで世界ランキング4位の渡辺勇大、東野有紗組(日本ユニシス、富岡高卒)が11日、東京五輪出場を確実とした。初の五輪代表となる。同日に英国のバーミンガムで行われた全英オープンの1回戦を突破し、今後の国際大会を欠場したとしても出場条件を満たす見通しとなった。最終的には4月28日付の世界ランキングで確定する。

 「双葉の励みに」恩師ら祝福

 バドミントンの混合ダブルスで東京五輪出場を確実にした渡辺・東野組。2人は中学時代に原発事故で富岡町から避難、猪苗代町で避難生活を送る逆境の中で大きく成長した。指導した恩師らは吉報を喜び、五輪での活躍を願った。

 2人を指導したふたば未来高の本多裕樹監督(35)は「五輪でも力がかみ合い、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるはず。五輪出場は通過点だと思う。勇大は『ミックスでメダルを取れる』と言っていた。どの色のメダルを取るか期待したい」と声を弾ませた。

 震災から9年の節目につかんだ五輪切符。本多監督は「2人とも震災を乗り越えてきた子どもたち。その思いを背負って戦っているはず。全力で後押ししたい」とエールを送った。

 また、中学時代に2人を指導したふたば未来中の斎藤亘監督(47)は「桃田も含めて富岡高卒で初めて五輪に出場する選手になる。結果を気にせず思い切りチャレンジしてほしい。2人が頑張ってくれることが双葉郡の励みになる」と期待した。

 渡辺が原発事故後、避難先となった猪苗代町で寮生活を送った宿泊施設「あるぱいんロッジ」の平山真さん(71)は「本当にうれしい。これまでの努力をたたえたい。五輪では、2人が大好きなバドミントンを楽しんでいる姿を見せてほしい」と喜んだ。

 県内のバドミントン関係者も沸いている。県バドミントン協会の吉田邦男会長(77)は「桃田選手に続いて出場となる。応援しがいがある。金メダルを目指してチャレンジをしてほしい」と期待を膨らませた。

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

いわきFC、4戦連続無失点 サッカーJ2、愛媛と0-0引き分け