遠藤純、宮城で全開 なでしこ8強、福島県勢躍動

 
【日本―チリ】後半、シュートを放った遠藤=キューアンドエースタジアムみやぎ

 大きな1勝をつかんだ。27日に宮城県で行われたサッカー女子1次リーグのチリ―日本戦。先発したFW菅沢優衣香(三菱重工浦和、JFAアカデミー福島出身)と途中出場のMF遠藤純(日テレ東京V、白河市出身)が決勝トーナメント進出に貢献した。遠藤は「勝ちが必要な試合。チームとして勝てたことは良かった」と、少し目を赤らめながら安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 五輪3戦目となった21歳の遠藤は、この試合で成長の跡をうかがわせた。後半9分に左サイドに入ると、スピードを生かして攻撃参加。仲間との連係からペナルティーエリアに進入し、得意の左足で今大会初のシュートを放つなど、前を向いてプレーするシーンが目立った。

 1、2戦目も途中出場だったが、計51分の出場でシュートはなし。得意のドリブルでは体格の大きな相手に行く手を阻まれるシーンもあったが、この日は体を張るチリDFに対してうまくマークを外すなど、意地を見せた。

 東北の地や家族の応援も後押しした。「東北という中で、よりいろんな人に感謝してプレーできたと思う」と遠藤。有観客で行われた会場には父淳さん(56)も駆け付け、娘のプレーに拍手を送った。スタンドで勝利を見守った淳さんが「純はもっと活躍できる。本気で走り、必死でプレーして世界一という夢をかなえてほしい」とエールを送れば、遠藤本人も「得点に絡むプレーをしないといけない。もっともっと成長していかないといけない」と話した。次からは敗退の許されないトーナメント。遠藤がそこでさらに成長した姿を見せてくれるはずだ。

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