自民、攻めて議席奪還 参院選福島選挙区・知名度向上、実績伝わる

 
星氏の名前に当選の花を付ける自民党県連役員=10日午後10時25分、福島市の県連事務所

 県内各党の関係者は10日、各候補者の選挙事務所や県連事務所などに集まり、テレビのニュースなどで刻一刻と変わる開票状況を見守りながら、情勢を分析した。当選が決まった候補者の事務所は喜びに包まれ、拍手が湧いた。

 星北斗氏が初当選を果たし、6年前に失った議席を奪還した自民党県連。福島選挙区が1人区になってから新人候補を立てるのは初めてで、党員党友と、星氏の母体の医療界をはじめ143の支援友好団体による組織への知名度向上に腐心し、基盤固めを徹底した。

 昨年12月の出馬表明から選挙期間にかけ県内を6巡。震災復興や新型コロナウイルス対策をけん引してきた星氏の実績と政策を訴える場を各地で設けた。期日前投票を照準に序盤にムードを高めるため、公示前から岸田文雄首相ら大物弁士を招いた大規模集会を重ねた。選挙期間中も40回を超える街頭演説や個人演説会を開き、応援に閣僚級を連日投入するなど、攻め手を緩めなかった。

 西山尚利幹事長は「11年間の、主に医療の実績をしっかりと県民に伝えることができたことが一番の勝因ではないか」と分析する。