響け...「復興行進曲」 東日本大震災から13年、急ピッチで再開発

 
新しい町に生まれ変わる過渡期にあるJR大野駅周辺。重機の作業音が響くコの字形の産業交流施設は今冬に完成予定だ=大熊町(ドローン撮影・石井裕貴)

 本県に未曽有の被害をもたらした東日本大震災、東京電力福島第1原発事故から、11日で13年を迎えた。大熊町の中心市街地だったJR大野駅周辺は今、かつての商店街や住宅が解体され、新しい町へと生まれ変わる過渡期にある。

 大野駅周辺は2022年6月、特定復興再生拠点区域(復興拠点)として避難指示が解除された。町は住民の帰還や町外からの移住を受け入れる環境整備に向け、急ピッチで再開発を進めている。建設中の産業交流施設は、商業施設と併せて今冬に完成する予定だ。

 町の再生は一歩ずつ進む一方で、いまだ町域の半分で帰還困難区域が残る。町内に立地する福島第1原発の廃炉、中間貯蔵施設の解消など、今後数十年にわたる難題を抱え、復興はまだ道半ばにある。