「Fukushima50」吉岡里帆さん リレーメッセージ(4)

 
 よしおか・りほ 京都市出身。朝ドラ「あさが来た」(2015年)のほか「カルテット」、日曜劇場「ごめん、愛してる」など話題のドラマに出演。主な映画出演は「見えない目撃者」「パラレルワールド・ラブストーリー」「音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!」など。

 撮影前にドキュメンタリーの仕事で、富岡町から東京に避難してきた方を取材する機会があり、原発事故当時の状況や普通の生活が奪われる苦しさについて話を伺いました。その縁もあり、できるだけ現地の人たちの思いを伝えることを強く意識して撮影に臨みました。

 原発内で闘う「フクシマフィフティ」の脳裏に家族の存在が一瞬浮かぶ場面を演じ、記憶の中でどのように再生されるのかと悩みました。父(佐藤浩市)とけんか中の娘の役ですが「家族が一緒にいられることはすごく幸せだな」という思いが伝わればいいですね。

 現地の人たちにとって夜の森の桜並木の存在が大きいことを知っていたので、桜並木のシーンが心に残りました。今年も変わらずに桜が咲くという希望と、原発事故当時から地続きでまだ終わっていないという二重のメッセージが感じられます。

 この作品を通じて今まで知らなかったことを知り、福島復興への思いもさらに強くなりました。福島の皆さまが心身ともに前向きに進んでいけるよう、これからも願っています。

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