磐城、王者から刺激!切磋琢磨し『次の舞台』 悔しさ糧に成長

 
エース沖をもり立てた岩間(左)=3日午後、福島市・あづま球場

 福島市のあづま球場で3日に行われた福島夏季高校野球大会準々決勝。切磋琢磨(せっさたくま)した勝者も敗者も、それぞれの思いを抱えながら次の戦いを見据えた。「甲子園では笑って終わりたい」。聖光学院に敗れた磐城の主将岩間涼星(3年)は、悔しさを糧に最後の夏の目標に照準を合わせる。勝利のキーマンとなった聖光学院の小林聖(3年)は「夏はこの一度きり」と完全燃焼を誓う。

 「県の頂点に立ち、甲子園へ」。夏の代替大会の開催が決まると、岩間はそう意気込んでいた。試合では、捕手としてエース沖政宗(3年)を支え、打撃では4番として存在感を発揮。「取れるところでしっかり点を取ってくる聖光学院との差が出た」と敗戦を素直に認めながら「今からでも練習をしたい。目の色を変えて球際にこだわってやっていきたい」と力を込めた。

 敗れはしたが、強敵が相手でもベンチから大きな声が飛び交い、ナインは一歩も引かなかった。4月に就任した渡辺純監督は「(センバツ大会中止など)いろいろなことを乗り越えて精神的に成長した。聖光学院も倒すべき相手としか意識していなかった」と、ナインの成長を感じている。

 一方の聖光学院は14年連続4強入り。甲子園には出場できないが、ナインは県王者を目指して突き進む。公式戦に臨むのは、昨年秋の県大会以来で、チームはまだ粗削りな部分を残している。斎藤智也監督も「一球一球、手に汗握る試合だった。これが夏の大会」と勝ち進むごとに力を付けるナインに手応えを感じている。勝ち越し打を放った小林は「相手がどこでも生きるか死ぬかの勝負をする」と、一度きりの夏の大舞台で活躍を誓う。

 【8月3日の試合結果】福島2020夏季高校野球大会・第8日

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