【戦力分析・聖光学院】春敗戦から大きく成長 好機に着実得点

 
斎藤智也監督に見守られながら投球を確認する須藤翔(手前)

 福島大会を制した聖光学院。今年は春に公式戦で2度の敗戦を経験し、そこから県の頂点まではい上がった。大きく成長した精神力は甲子園でも大きな武器だ。

 福島大会6試合での失点はわずかに4。2失策の堅守と好機を着実に得点につなげる攻撃で、安定した戦いぶりを見せた。日大東北との決勝は、先発したエース須藤翔(3年)が準決勝に続く2試合連続完封の好投で初回の得点を守り切り、2―0で勝利。13連覇を成し遂げた。

 チーム打率は3割2分9厘。打線の中心は打率5割を超える吉田修也(3年)と昨夏もレギュラーとして甲子園を経験したリードオフマンの小室智希(同)。好機に強い井上真志(同)や夏から主力に入った三原力亜(同)らも好調だ。一方で福島大会では十分に力を発揮できなかった清水正義(同)らの復調と、けがから復帰して甲子園のメンバーに入った萩田翔(同)の活躍などが甲子園を勝ち抜く鍵になりそうだ。

 投手陣は、球速こそ130キロ台半ばだが制球に優れる須藤のほか、佐藤楓真(3年)、箱山直暖(2年)が控える。いずれも福島大会で好投しており、継投も十分に考えられる。堅守の二遊間、荒牧樹(3年)と片山敬(同)を中心に、安定した守備が投手をもり立てる。

 夏の甲子園の通算成績は19勝15敗。第100回記念大会となった昨年は初戦の2回戦で報徳学園(東兵庫)に敗れた。これまでの最高はベスト8が4回。16度目の甲子園で新たな歴史をつくる。

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