「夏の甲子園」戦後初の中止へ 高野連20日発表、センバツ続き

 

 8月10日に開幕する予定だった第102回全国高校野球選手権大会(甲子園球場)が中止の方向で検討されていることが15日、関係者への取材で分かった。中止になれば戦後初めて。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、史上初めて中止となった3月の第92回選抜大会に続き、開催困難との見方が広がっていた。日本高野連は20日に運営委員会を開き、中止を発表するとみられる。

 福島県内監督「試合させてやりたい」

 全国高校野球選手権大会が中止の方向で検討されていることが明らかになった15日、県内の関係者からは驚きや、開催を信じる声が上がった。

 21世紀枠で出場予定だった春の選抜大会が中止となった磐城高。渡辺純監督(38)は「中止になりそうと聞いて驚いた。20日の正式発表を待ちたい」と受け止める。

 「夏こそ甲子園」を合言葉に、選手は練習に打ち込んできたが、緊急事態宣言に伴う休校で4月下旬からは部活動を自粛。それでも選手たちは自主練習を重ね、夏の大会を目指してきた。渡辺監督は「大会は選手にとって、集大成の場。試合をさせてやりたいとの気持ちが強い」と選手を気遣う。

 夏の福島大会14連覇が懸かる聖光学院高。3月に休校となり、部活動も全面禁止となった。野球部は寮から通う生徒のみ、自主練習の形で守備や打撃練習に取り組んでいる。斎藤智也監督(56)は「正式に中止が決まったわけではない。夏に向け、練習を重ねているので開催を信じている」と話す。

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