学法石川・佐々木監督...「つらい報告だった」 夏の甲子園中止

 
選手に大会の中止を伝える佐々木監督(左)

 日本高野連などが全国高校野球選手権大会の中止を決めた20日、学法石川高野球部はミーティングを開き、佐々木順一朗監督が選手に「甲子園」の中止を伝えた。仙台育英高で甲子園に春夏通じて19回出場した指揮官は「正面から受け止めてほしい。受け止めないと前に進めない」とナインに語り掛けた。

 選手には日頃から「運命を愛し、希望に生きる」という言葉を伝えている。「どこで負けようとも(甲子園は)目指したことで、『そこに甲子園はある』と、ずっと思っている。それが今回はないことがいたたまれない」と思いを吐露した。

 その上で「甲子園はなくなったが、目指した日々はなくならない」と諭し、「過去は過去。これからは変えられる。何をしたらいいかといえば、笑顔。難しいとは思うが『次に向かってスタートしました』という笑顔をしてくれることを強く願う」と促した。

 ミーティング後、佐々木監督は報道陣の取材に「つらい報告だった」と語った。チームは春から練習試合もしていない状態。「高校野球に区切りを付けさせてあげたい。最後に肩を組んで『一緒にやったな』という試合をやらせてあげたい」と話した。

 学法石川・高橋主将「悔しい」

 全体ミーティング後には、選手のみによる学年別のミーティングも行われた。3年生からは、すすり泣く声も聞かれた。

 高橋大輝主将(3年)は「悔しい」と声を振り絞った。ナインは開催中止方針の報道を耳にしてからも「開催を信じて頑張ろう」と励まし合っていたという。「(学石の)スカイブルーのユニホームを着たいと思って入学した。1試合でもいいから、区切りを付けられる試合をやってほしい。ユニホームを着て試合をしたい」と話した。

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