日大東北の熱投に「水」 夏の甲子園、中盤まで理想の試合展開
息詰まる投手戦に大粒の雨が水を差した。日大東北は3回にソロ本塁打で先制を許したが、先発したエース吉田達也(3年)の好投で中盤まで最少失点に抑える理想の試合展開。宗像忠典監督は「試合の入りは願っていた形だったので残念だ。また仕切り直し、同じような試合をして勝利したい」と前を向いた。
黒い雲が甲子園の上空を覆った。0―1で迎えた5回裏2死満塁のピンチ。フルカウントとなった場面で激しい雨が降り始め、ナインはベンチに引き揚げた。
吉田は5回までに94球を投げ、自己最速を2キロ更新する138キロを計測。それでも「球速は意識していなかった」と打者との勝負に集中し、変化球を織り交ぜながら4安打に抑えた。
3回は近江の1番井口遥希(3年)に投じた内角高めの直球を左翼席に運ばれたが、「甘いコースではなかった。高さを間違わなければ、次は抑えられる」と頼もしく言い切った。