男子・学法石川、5位に「悔しい」 全国高校駅伝、見せた成長

 
5位でゴールしたアンカーの加藤をねぎらうメンバー=22日午後、京都市・西京極陸上競技場

 京都市で22日に行われた全国高校駅伝で、男子の学法石川は県高校記録を更新する2時間2分43秒をマーク。ハイレベルな争いとなった大会で5位に食い込んだ。ただ目標とした3位を超えることはできず、高校記録を塗り替える結果でも選手たちからは「悔しい」という言葉が口をついて出た。

 2時間2分台以内をマークした学校は、昨年は学法石川を含む3校だったのに対して、今年は8校。昨年であれば入賞近くまで届いた2時間5分台でも20位以下となった。松田和宏監督も「昨年でもレベルが高いと思った。ここまでになるとは予想してなかった」と驚く高速レースだった。

 そんな中で学法石川は県民や駅伝ファンの記憶に残る活躍を見せた。1区の松山和希(3年)は実力者が集う中、従来の日本人最高記録を超えるタイムで2位。2区山口智規(1年)は一時先頭に躍り出た。その後、順位を落としはしたが、選手は粘り強く順位を押し上げた。

 松田監督は「今の3年生は(入学当初は)弱かった学年。3年かけて成長してくれた」とたたえ、悔しさをにじませる選手たちには「笑って終わろう」と語り掛けた。控えに回った主将の田島洸樹(3年)が「県高校新記録という最高の結果、ありがとう」と伝えると選手たちからは涙がこぼれた。学法石川として最後の駅伝となった3年生は後輩たちに夢を託す。アンカー加藤駆(かける)は「この悔しさは後輩に晴らしてもらいたい」と声を震わせた。

 後輩たちもそのつもりだ。5区の藤宮歩(1年)は「この悔しさを忘れず、来年、再来年につなげたい」、2区を走った山口は「藤宮と一緒にチームを引っ張っていく」と決意を語った。夢の全国制覇へ、再び強い学法石川が走り出す。

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