東京五輪延期「準備時間に」 ホストタウン各市町村が決意新た

 
事前合宿の受け入れを担当する会津若松市スポーツ推進課。タイを歓迎するのぼり旗も飾られていた=27日午後、会津若松市役所

 東京五輪・パラリンピックの延期が決まり、参加国・地域のホストタウンとして準備を進めてきた県内の市町村は交流事業の見直しを余儀なくされた。各市町村の担当者は戸惑いながらも「充実した内容とするため準備する時間ができた」と決意を新たにしている。

 ペルーのホストタウンに登録された大玉村は、パラリンピック選手の事前合宿の候補地として受け入れの準備を進め、同国五輪委員会の役員を招待する準備を整えてきた。担当者は「今以上に良い交流事業になるよう準備をしていきたい」と意気込む。村は日本郵便と連携して制作したホストタウン事業の記念切手を予定通り発売するほか、ペルー料理を提供する村の飲食店もメニューを残して交流を絶やさないよう協力する。

 ガーナのホストタウン猪苗代町の担当者は、ガーナ大使館と連絡を取り、延期後も事前キャンプの受け入れを確認した。

 新型コロナウイルスの感染拡大でホストタウン国との連絡をためらう自治体もある。タイのホストタウンの会津若松市は、同国でも感染症がまん延しており、担当者は「まだホストタウンの話を切り出せる状況にない」と表情を曇らせた。

 サモアの重量挙げ代表チームが事前合宿をする予定だったいわき市では、合意書を交わす前に延期になったため情報収集している。

 ◆交流事業練り直し 復興ホストタウン3町

 東京五輪・パラリンピックの「復興『ありがとう』ホストタウン」に登録した楢葉、広野、川俣の3町。ともにゆかりのあるアルゼンチンとの交流事業を計画していたが、練り直しを迫られている。

 楢葉町は、昨年11月にJヴィレッジ(楢葉町、広野町)で開かれた東京五輪・パラリンピックの関連イベントで、親善試合に臨んだブラインドサッカーの同国代表との交流事業を計画していた。今月下旬に東京で開催が予定されていたブラインドサッカーの国際大会で、町民による同国代表の観戦ツアーを企画していたが、新型コロナウイルスの影響で大会が見送られたため白紙に。町復興推進課は「観戦を契機に継続して交流を深める流れをつくりたかったが、一から仕切り直し」としている。

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