オンラインでも「五輪へ思い一つ」

 
東京五輪の日本選手団の壮行会で決意表明する主将の山県亮太(中央)。左は副主将の石川佳純、右は旗手の須崎優衣=6日午後、東京都新宿区(代表撮影)

 画面上に映し出された選手らはわずか6人だった。新型コロナウイルスの影響で1年延期となった東京五輪の日本選手団結団式は6日、感染対策のため、異例のオンライン形式での開催となった。地元開催で選手582人は史上最多の編成。しかし、選手団が一堂に会して士気を高めたこれまでの式典の姿は、コロナ禍で一変した。

 東京都内の会場には、日本オリンピック委員会(JOC)の山下泰裕会長のほか団長と総監督、選手は主将を務める陸上男子の山県亮太(セイコー)、副主将の卓球女子石川佳純(全農)、旗手でレスリング女子の須崎優衣(早大)だけが出席した。全員が白いマスクを着け、距離を取って着席。周囲には換気のための送風機も設置された。君が代が流れる際には司会者から「声に出しての斉唱はお控えください」とアナウンスがあった。

 山下会長はマスクを外すことなく「不要不急と言われたスポーツの価値が問われている。選手は困難を乗り越え、最善を尽くそうとしてきた。感謝と誇りを感じつつ、思う存分に輝いてほしい」と選手を激励。オンライン参加の他の選手らの姿は競技ごとに画面で紹介され、バドミントン男子の桃田賢斗(NTT東日本、富岡高卒)ら有力選手の姿も映し出された。

 壮行会も前回のリオデジャネイロ五輪では会場に招待された一般の観客約1万人が直接エールを送ったが、今回はオンライン開催。「感動を待ってます!」などの応援メッセージが画面を通じて届けられた。

金子ら福島県勢が参加

 県勢は、自転車女子ロードレースの金子広美(イナーメ信濃山形、白河二高卒)らがオンラインで参加した。

「福島の元気発信」内堀知事がコメント

  内堀雅雄知事は結団式と壮行会に当たり「復興五輪として開催される大会で選手が全力を尽くす姿は、福島の元気を発信する絶好の機会になると確信している。コロナ禍という困難な状況でも、本番で最高のパフォーマンスを発揮されることを心からお祈りする」とのコメントを発表した。

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