「無観客でも熱気が伝わる」 聖火ランナーら成功願う

 

 あづま球場(福島市)でのソフトボールの熱戦で始まった東京五輪は、いよいよ本格的に競技が始まる。県勢をはじめ日本選手の金メダルラッシュへ、県民はエールを送る。

 「日本人の活躍が楽しみ。歴代最多の金メダルを獲得してほしい」。本県で行われた聖火リレーでランナーを務めた金山町の猪俣昭夫さん(70)は、五輪開幕に胸を弾ませる。

 自身もつないだ聖火が聖火台にともる23日を、特別な思いで迎えた。「批判も多い五輪だが、無観客でも熱気は伝わるはず。日本の底力を海外に見せてほしい」

 特に期待を寄せるのはバドミントンの桃田賢斗選手(NTT東日本、富岡高卒)だ。「ぜひ活躍して金メダルを」と応援する。

 小中学生時代にバドミントンに打ち込んだ柳津町の主婦斎藤香奈さん(30)も桃田選手の活躍を願う一人。「多彩なテクニックで強さを見せつけてほしい」と競技開始を心待ちにする。

 須賀川市の自営業米倉攻さん(47)は「選手が福島で戦ったと思うと親しみを感じる」と、ソフトボールに関心を寄せる。いわき市の主婦佐川多賀子さん(57)は「自国開催はめったにないので、選手を自宅から応援したい」とテレビ越しに声援を送る考えだ。

 只見町の無職五十嵐一さん(73)は、元々は五輪開催に反対だったが、実際にプレーする選手の姿を見て「応援したい」との気持ちになったという。「出場選手の安全を確保し、無事に終えてほしい」と大会の成功を祈った。

 「復興五輪」に期待の声も。相馬市の経営者松本光基さん(22)は「世界の人が少しでも福島を心に留めてくれれば」と話し、福島市の大学生大岡里萌さん(18)は「海外の選手を通じて、日本の魅力や福島を知ってもらうきっかけになれば」と願った。

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