先陣のバド・混合複「緊張」 渡辺・東野組が逆転勝ち

 

 メダルが期待される日本バドミントン勢の先陣を切った。1次リーグ初戦に登場した混合ダブルスの渡辺勇大・東野有紗組(日本ユニシス、富岡高卒)が、苦しみながらもデンマークペアとの接戦を制した。

 五輪本番の緊張感は、やはり別物だった。「試合ができない期間もあり、会場の雰囲気を含めて緊張した」と東野。硬さが出た第1ゲームは、リードを奪う場面もあったがシャトルを簡単にネットに掛ける、らしくないミスも目立ち接戦を落とす。

 調子が上がらない中、奮起したのは一つ年上の東野。前衛で左右に相手を動かしてシャトルを沈め、得点を積み重ねた。「思った以上にいいサーブが打てて相手が崩れてくれた」(東野)と、攻めのサーブから得意の展開に持ち込んだ。

 最終ゲームも序盤に5点差をつけられる苦しい展開。それでも「緊張は受け入れて、崩れずに慌てずプレーできた」(渡辺)と、前衛の東野がさばき、後衛の渡辺が強打で決める得意の形に持ち込んで流れを引き戻した。迎えたマッチポイントでは東野が正確なショットを相手の手前に落とし、無観客の体育館に2人の大きな雄たけびが響いた。

 混合ダブルス1次リーグは4組の総当たりで上位2チームが決勝に進む。日本勢1番手としてまずは白星という結果を出し、渡辺は「緊張感はかなり克服できた。次戦からいいゲームができるんじゃないか」と自信をのぞかせた。(坂本龍之)

おすすめPickup!ニュースの『玉手箱』

男女敗退、パリ五輪持ち越し 3人制バスケ予選