「Mr Gumpy's Outing」(ガンピーさんのふなあそび) ―vol.02

 
作・絵:ジョン・バーニンガム 訳:光吉夏弥 吹込:牟田悌三/アラン・ブース ラボ教育センター(ラボ出版) 価格:2,530円

 今月は、爽やかな夏空を思わせるような絵本『Mr Gumpy's Outing(ガンピーさんのふなあそび)』を紹介します。

 ガンピーさんがふねで出かけると、子どもたち、うさぎ、ねこ、いぬ、ぶた、ひつじ、にわとり、こうしややぎまでもがやってきて一緒にふねに乗っていきます。しばらくはみんなで楽しくふねで川を下っていましたが、そのうちにけんかなどが始まり大変なことが起こってしまうのです。ワクワク気分から一転、ハラハラする展開に。ふねの上の子どもたちや動物たちはどうなってしまうのでしょうか。

 「May we come with you?
 (いっしょに つれてって)」
 「Can I come along?
 (わたしも いっしょに いって いい)」
 「I'd like a ride.
 (あたしも のりたいなあ)」

 これらは子どもや動物たちが、ふねに乗せてとガンピーさんにお願いする言葉。同じ「乗せて」とお願いする英語表現でも、さまざまな言い方があるのですね。

 「It's time for tea.(そろそろ おちゃの じかんだから。)」と、ガンピーさんの家でみんながゆったりくつろぐ場面は、見開きの2ページにわたり描かれ、ティータイムを楽しむイギリスの文化が、絵本を通じて子どもたちに自然に伝わることでしょう。

 最後は「Come for a ride another day.(また いつか のりにおいでよ。)」と締めくくられ、温かい余韻が心に広がります。失敗してもいい。仲間が一緒なら失敗も怖くない。そんなことをこのお話は伝えてくれます。ガンピーさんは一緒に冒険をしてくれる大人です。この絵本が子どもたちに人気があるのは、そのような同伴者の存在をガンピーさんに感じるからではないでしょうか。

 イギリスの田園風景を思わせるような音楽が、BGMとしてずっと流れ、オリジナルの歌も楽しめます♪

 ラボ・パーティ講師 佐藤暁子 福島市出身、在住。絵本を通して英語力・社会力・コミュニケーション力を育てる「ラボ・パーティ」(本部・東京)の教室「ラボ佐藤パーティ」を2001年開講。趣味は舞台鑑賞。ラボ国際交流ボランティアリーダー。県内にラボ・パーティは17カ所あります。