「おてんばヨリーとひげおじさん」 愉快なオランダの絵本

岩波書店 1870円
初めて走る新型(しんがた)特急列車の車掌(しゃしょう)を任(まか)されたひげおじさん。運輸(うんゆ)大臣と環境(かんきょう)大臣、外国の大統領(だいとうりょう)も列車に乗り込(こ)み出発を待っています。その時「列車の下にハリネズミ!」と、少女ヨリーが列車の下にもぐり込み、ハリネズミを捕(つか)まえ始めます。
ひげおじさんはヨリーを引っ張(ぱ)り出すのに悪戦苦闘(くとう)。出発時間はとうに過(す)ぎ、車掌を交代させられてしまいます。ヨリーと関わり、ひどい目にあったひげおじさん。さらにとんでもないことに巻(ま)き込まれ...。ここからスピード感あふれる愉快(ゆかい)でハラハラドキドキの物語が始まります!
オランダで「子どもの本の女王」といわれるシュミットの作品で、1990年「子どもの本の週間」のプレゼント本(期間中子どもの本を一定額(がく)購入(こうにゅう)するともらえる本)として出版(しゅっぱん)されました。長年の相棒(あいぼう)、ヴェステンドルプの挿絵(さしえ)は、個性的(こせいてき)な登場人物をより一層(いっそう)魅力的(みりょくてき)にしています。
30年の時を経(へ)て、ようやく日本語に翻訳(ほんやく)されました。中学年から。
※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています
- 「荒野にヒバリをさがして」 迷子の兄弟、心温まる絆
- 「大地をうるおし平和につくした医師 中村哲物語」 アフガンに井戸、65万人救う
- 「和ろうそくは、つなぐ」 職人の知恵、循環型の物作り
- 「てぶくろがいっぱい」 みんなの優しさ集まって
- 「戦争をやめた人たち・・・1914年のクリスマス休戦・・・」 敵兵士と共に歌、サッカー
- 「パンに書かれた言葉」 戦争の記憶、平和へつなぐ
- 「みんなの研究『女子サッカー選手です。そして、彼女がいます』」 性のあり方、個人を尊重
- 「ほじょりん工場のすまこちゃん」 春休みに自転車の特訓
- 「『オードリー・タン』の誕生」 心臓病や不登校乗り越え
- 「ぼくたちのスープ運動 小さな思いやりが世界を変える!」 「誰かのため」幸せ広げる