「かみなり」 雷の不思議、迫力の写真

 
ポプラ社 1760円

 ピカッ!ゴロゴロ、バリバリ...あっ、雷(かみなり)だ! 強い日差しが照りつける暑い夏の日、入道雲が現(あらわ)れ、突然(とつぜん)の雷と強い雨。次から次へと稲妻(いなづま)が走る。30分ほど続くと再(ふたた)び空は明るくなり、何事もなかったようだ。雷の正体は、雲の中にたまった電気があふれ出たもの。稲妻は電気の通りやすい場所を探(さが)しながら、ジグザグと進んでいく。雷は、ビルやタワーのような周りよりも高い場所に落ちやすく、飛んでいる飛行機に落ちた写真には驚(おどろ)かされる。

 夏に多いと思われがちの雷だが、日本海側の地域(ちいき)では冬にもたくさんの雷が発生する。冬の雷雲は低い場所にできることが多く、稲妻が地上から空に向かって走ることも...。

 雷の美しさと迫力(はくりょく)ある一瞬(いっしゅん)を捉(とら)えた写真絵本。これらの写真は毎年開催(かいさい)されている「雷写真コンテスト」の入(にゅう)賞(しょう)作品で、学術(がくじゅつ)的にも評価(ひょうか)されています。巻末(かんまつ)にはQ&Aがあり、雷の謎(なぞ)に答えてくれます。雷は怖(こわ)い、でも不思議で魅力(みりょく)的な世界をのぞいてみませんか。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています