北京冬季五輪第３日の６日、スノーボード女子スロープスタイル決勝で、本県ゆかりの岩渕麗楽（れいら）（２０）＝バートン＝が５位に入賞した。岩渕は２本目に８０．０３点の高得点を出して４位につけた。逆転を狙った最後の３本目はジャンプの着地に失敗し、メダルに届かなかった。

　「少し、自分にがっかりしています」。岩渕は前回大会の１４位を上回る５位と健闘したが、表情に充実感はなかった。

　１回目を全体４位とし、続く２回目は序盤から安定した技で得点を重ねると、最終セクションのジャンプでは斜め軸に縦２回転、横３回転する「バックサイドダブルコーク１０８０」を成功。日本スタッフ陣も高得点を確信し、岩渕も左手を振って応えた。

　４位から逆転でのメダルへ期待が高まった３回目、落とし穴が待っていた。「メダルのプレッシャーがすごくて」と明かしたように、前半のジブセクション（人工物区間）からスコアが伸び悩んだ。

　最終セクションは、２本目からさらに半回転増やした「バックサイドダブルコーク１２６０」に挑んだが着地に失敗。「結果が優先になって自分を追い込んでしまった」と声を震わせた。

　１４日からは今季のワールドカップで最終戦を制したビッグエアに挑む。「しっかり気持ちを切り替えて集中します」。悔しさを吹き払うアーチを北京の空にかけるつもりだ。（中国・張家口＝本社報道部・折笠善昭）

　アルツ磐梯の利用客ら応援

　磐梯町のスキー場「星野リゾート　アルツ磐梯」では６日、岩渕ら日本代表を応援するパブリックビューイング（ＰＶ）が行われ、スキー場の利用者やスタッフらが声援を送った。

　岩渕はかつて北塩原村の「星野リゾート　猫魔スキー場」を練習拠点の一つにしていた。同スキー場でよく顔を合わせていたという飯塚友佳さん（３６）＝茨城県＝は岩渕の結果に「麗楽ちゃんの実力はまだまだこんなものじゃない」と語り「１４日からのビッグエアに向けて気持ちを切り替えて、いいジャンプを見せてほしい」とエールを送った。