岩渕「いい感覚」鬼塚「しっかり決める」 スノボ・女子ビッグエア

 
(写真上)【女子ビッグエア予選】ジャンプする岩渕麗楽=北京(共同)(写真下)【女子ビッグエア予選】ジャンプする鬼塚雅=北京(共同)

 14日に行われたスノーボードの女子ビッグエア予選では、スロープスタイルに続いて登場した本県ゆかりの岩渕麗楽(れいら)(バートン)と鬼塚雅(星野リゾート)の2人が決勝に進出した。15日の決勝で悲願のメダルを目指す。(中国・北京=本社報道部・折笠善昭)

 けがの不安なく回転安定

 今季のワールドカップ(W杯)最終戦を制した岩渕麗楽は、2本目までの跳躍で予選突破を確実にした。「最初の2本で技をしっかりと決め、決勝につなげられた」とまずまずの表情だった。

 12日の公式練習で転倒して右肘を負傷、13日の練習を見合わせた。「きのうは大事を取って(休んだ)。いい感覚はつかめていたので不安はなかった」。言葉通り、けがの影響を感じさせずに横3回転技などを安定して成功。3回目で抜かれたが、2回目までの合計では首位に立ってみせた。

 「風向きが変わったり、風が巻いていたりする」とジャンプ台には難しさを感じているという岩渕。15日の決勝1本目の技は未定とし「風のコンディション次第で決める。1本目、まずは集中したい」。流れをつかむためにも、難解な風を読む。

 1番滑走「鬼門」突破

 「とりあえず予選を通れて良かった」。スロープスタイルでのまさかの予選落ちから9日。"鬼門"を突破した鬼塚雅の表情にようやく笑顔が戻った。

 1番滑走。ジャンプ台から加速した鬼塚が、鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように北京の空を舞った。斜め軸に縦2回転、横3回転する「バックサイドダブルコーク1080」を難なく成功。「(予選が)怖かった」という言葉とは裏腹に白い歯がこぼれた。スロープスタイルの予選敗退時はスタッフに抱えられながら会場を去った。完全には立ち直っていないというが「ビッグエアはビッグエアで頑張る」と前を向く。

 決勝では、女子では鬼塚が実戦で初成功させた斜め軸に縦2回転、横3回転半する「キャブダブルコーク1260」が鍵になりそう。「しっかり決めて金メダルに挑む」。誰よりも高く舞ったその先に、女王の称号が待っている。

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