バドミントン・桃田賢斗「充実の練習」 目標『金』は変わらず

 
「今頑張っていることは無駄にはならない」と子どもたちへエールを送る桃田

 バドミントン男子シングルスの桃田賢斗(25)=NTT東日本、富岡高卒=は26日、オンラインで取材に応じ、「98%ぐらい前と同じように見えている」と述べ、1月に遠征先のマレーシアで巻き込まれた交通事故からの回復ぶりをアピールした。来年に延期となった東京五輪については「自分の五輪への気持ちは全く変わっていない」として金メダル獲得が目標だと言い切った。

 桃田は事故で右眼窩(がんか)底を骨折して手術を受け、2月下旬にチーム練習に復帰した。最初は目を動かすリハビリが中心だったが、現在は「試合形式の練習ができている」と説明。新型コロナウイルスの影響でワールドツアーも中断中だが「充実した練習を積めている」と明るい表情を見せた。

 ただゲームから遠ざかっているため「試合勘に不安がある」と心境を吐露。それでも「事故のせいだという言い訳はしたくない。支えてくれる人たちのために、もっと強くなりたい」と恩返しを約束した。

 中高生へメッセージ「努力は無駄にならない」

 「今、頑張っていることは無駄にはならない」。26日にオンラインで取材に応じた男子バドミントンの桃田賢斗。各種大会が中止となった中高生たちの気持ちを思いやり、激励のメッセージを送った。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中高生が目標としていた大会の中止が相次いだ。中学生時代、高校生時代に全国大会で輝かしい成績を残してきた桃田は「もし自分なら落ち込むし、何を動機に頑張ればいいのかという気持ちになる」と子どもたちを思いやった。その上で「その競技が好きで頑張ってきただろうし、ここで競技が終わりじゃないはず。周囲のサポートへの感謝を忘れず、あきらめずに続けて頑張ってほしい」と励ましの言葉を続けた。

 新型コロナの影響で、練習は一度に集まる選手の数を抑えるなど制限された中で行ってきた。いつ試合が始まるか不透明な状況だが、「改めて自分を見つめ直し、次の課題が見えてきている。ポジティブにバドに取り組めている」とした。

 コートで躍動する姿を見せ、ファンへ元気を届けることができない今は、オンラインの交流イベントや会員制交流サイト(SNS)で積極的に情報発信している。この日もオンラインの取材に企画で参加した子どもの質問に穏やかな声で回答した。「子どもたちに夢を与えたいと思うことが自分のやる気にもつながっている」

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