福島県内当選者9人「喜びの朝」 衆院選・小選挙区と比例東北

 

 衆院選の投開票から一夜明けた1日、県内5小選挙区と比例東北の本県関係当選者は新聞やニュースを見て、当選の喜びをかみしめた。

 【1区・金子恵美さん】3度目の当選を果たした金子恵美さん(56)=立民=は福島市の事務所で当選を伝える新聞を眺め、自身にとって「一番の応援団」という妹美智さん(47)と喜びを分かち合った。

 県内で比例復活を含め4議席を獲得し、党県連代表として「仲間を増やすことができた」と手応えを語るとともに「まずはコロナ対策。疲弊した地域経済を支える仕組み作りをしたい」と表情を引き締めた。

 【2区・根本匠さん】「岸田政権が誕生して初めての選挙だった。これから二人三脚で支えていく」。9度目の当選を果たした根本匠さん(70)=自民=は、郡山市の事務所で当選を伝える新聞に目を通し、覚悟をにじませた。

 開票後に当選確実が報じられた直後から、当選を祝福するメールが続々と届いているという。「真の福島の復興を実現させ、福島から日本を動かしていく」と意欲を燃やした。

 【3区・玄葉光一郎さん】10選を果たした玄葉光一郎さん(57)=立民=は妻美樹子さん(54)と一緒に須賀川市の事務所を訪れ「節目の選挙戦に勝つことができたのは支持者の皆さんのおかげ」と感謝した。

 玄葉さんは選挙結果について「党としては県内では立派な結果だったが、全国的に見れば与野党の差はもっと縮めなければならない。政治家として勝負をかける覚悟を持ち、国会に臨みたい」と述べた。

 【4区・小熊慎司さん】4度目の当選を果たした小熊慎司さん(53)=立民=は午前7時30分ごろから会津若松市の国道49号沿いに立って、街頭演説を行った。通行人に「おめでとうございます」と声を掛けられると笑顔で応え、握手を交わした。

 小熊さんは「人口減少、東京一極集中は一朝一夕では解決しない。皆さんの期待に応えるため責務を認識し、一生懸命努力する」と決意を語った。

 【5区・吉野正芳さん】8選を果たした吉野正芳さん(73)=自民=は選挙期間中に痛めた右膝を療養しながら、いわき市の自宅で当選の喜びをかみしめた。

 「皆さんのおかげ。感謝のひと言に尽きる」と周囲に支えられた選挙戦を振り返った。「復興の加速化に重点的に取り組む」と抱負を語り、政府が浜通りに計画する国際教育研究拠点について「絶対に双葉郡に誘致する」と力を込めた。

 【比例代表・亀岡偉民さん】比例東北で復活当選した亀岡偉民さん(66)=自民=は選挙区の敗戦を「訴えが届かず残念。選挙区の代表として働きたかった」と肩を落としつつ「だからこそ与党の責任は重い。しっかり働いて恩返しする」と切り替えた。5期目に向け「福島復興やコロナ対策、経済対策は急務。地域の景気対策と社会的弱者への支援も実施したい」と意気込み、朝から選挙区内のあいさつ回りに出掛けた。

 【比例代表・馬場雄基さん】比例東北で復活当選した馬場雄基さん(29)=立民=は、午前8時から郡山市のJR郡山駅前に立ち、「選挙では多くの方々から思いを頂いた。その思いを形にするため努力していきたい」と、今後の決意の言葉を述べた。

 その後、同市の事務所で妻菜里さん(30)と当選を報じる新聞に目を通し「復興の先頭に私たちの世代が立てるよう力を尽くす」と意欲を述べた。

 【比例代表・上杉謙太郎さん】比例東北で復活当選を果たした上杉謙太郎さん(46)=自民=は、白河市の事務所で「皆さんのお世話になった。県南を良くするという気概を持って活動していく」と語った。

 上杉さんは「スーツに着替える時、議員バッジのケースを見て『また着けることができるんだ』と感慨深かった。復興、米価問題など、今までと変わらないスタンスでしっかりやっていきたい」と決意を述べた。

 【比例代表・菅家一郎さん】会津若松市の自宅で、朝から祝いの電話対応に追われた菅家一郎さん(66)=自民。比例東北で復活当選を果たし、野党共闘の逆境の中「よく頑張った」という声が多く届いたという。

 会津、西郷の活性化へ向けた壮大な構想を胸に抱く。「災害時に首都圏の受け皿となるバックヤード構想を実現させたい。地元の盛り上がりが大切なので、連携を取って旗振り役を務めたい」と決意を語った。