子育て環境充実や働き方改革... 参院選、女性有権者ら政策注視

 

 女性が輝く社会、働き方改革、子育て支援―。生活を取り巻く環境には課題があり、有権者からは変化・改善を求める声が上がる。待機児童は全国的にも深刻な問題となり、職場での男女格差を含めて女性の社会進出を巡っても課題が山積する。「本当にできるのか」。県内の女性の有権者は政治の行方に注文をつける。

 いわき市のあるスーパー。買い物帰りの公務員の女性(19)は「残業時間は明確に定められたが、仕事量は変わらない」と現状の不満を吐露し、実効力のある働き方改革を求めた。「限られた時間の中でこなさなければならないので、むしろ仕事の負担は増えている」ため、職場環境が改善された実感はないという。

 郡山市で候補者の演説を聞いていた会社員の女性(59)=三春町=は「何よりもまず子育て支援の充実を望みたい」と話した。自身も女手一つで3人の子どもを育ててきた同女性。子どもが自立するまで、教育資金のやりくりなど心配の種は尽きなかった。「子どもが進学を望めば、政治がそれを後押ししてくれるような仕組みを確立してほしい。そうでなければ少子化の流れは止まらない」と力を込めた。

 買い物中に遊説に遭遇した白河市の主婦(35)は2歳の長男の子育て中。10月からの幼児教育・保育の無償化に触れ「対象年齢などが設けてあるが、もっと幅広い子どもを対象にした子育て支援を充実してほしい」と望む。県内で待機児童が最も多い福島市。5月に結婚した同市の会社員の女性(34)は子育て環境を気に掛け「仕事と子育ての両立に向け各党の政策を注視したい」と語った。

 会津若松市で候補者の遊説中に通り掛かった女性(23)は「今は仕事と家事、育児を両立する人が多く、そういう人たちが働きやすいような職場づくりが必要」とし「周囲の空気や考えが変わるような政治をしてほしい」と求めた。