楢葉の浜街道、井出・波倉工区が開通 地域交流や産業再生へ期待

 
開通を祝った関係者

 県道広野小高線(通称・浜街道)の井出工区と波倉工区の開通式は3日、楢葉町の現地で行われた。両工区の開通で、浜街道は広野町から楢葉町を経由して富岡町まで至る南部の17.2キロがつながったことになり、国道6号や常磐道を補完するルートとして地域交流や産業再生への波及効果が見込まれる。

 井出孝利副知事が「東日本大震災後、浜街道を地域の復興やまちづくりを進める路線として重点的に整備してきた。開通により浜通りの復興を力強く後押しすると期待している」と式辞を述べた。

 ならは天神太鼓の演奏に続き、関係者がテープカットやくす玉割りで開通を祝った。式典参加者による「通り初め」も行われた。

 浜街道は、浜通りの沿岸部を広野町から南相馬市まで縦断する全長約55キロの道路。今回開通した両工区を含めた浜街道南部の17.2キロは、道路が狭く交通に支障がある部分があったため1997年度に事業に着手していた。

 今後は、富岡町から大熊町を経由して双葉町に至る区間の整備が進められる見通し。