和合亮一さん、詩に「祈り」 福島・安洞院、震災犠牲者を鎮魂

 
除幕式に臨んだ和合さん(右)と横山住職

 東日本大震災の犠牲者を鎮魂するため、福島市の詩人和合亮一さん(54)の詩を刻んだ二つ目の仏塔が、同市の安洞院(あんとういん)に完成した。除幕式が11日、現地で行われ、和合さんが心を込めて詩を朗読した。

 安洞院が和合家の菩提寺(ぼだいじ)であることが縁で、六つの仏塔が建立された。仏塔には節目ごとに詩が刻まれており、七回忌の2017年に初めて詩が入った。

 十三回忌に合わせた二つ目の仏塔には「祈り」を題材にした詩が刻まれた。命の在り方を伝えながら、震災の記憶を風化させてはならないとの思いが込められた。

 慰霊法要後に行われた式では、和合さんと横山俊顕住職(43)らが除幕した。

 和合さんは「12年の歳月は時間がたったという印象。時間がたったことを受け止め、また節目に思いを込めた詩を刻みたい」と語った。