津波遺留品9万2000点、検索可能に いわき震災伝承みらい館

 
津波遺留品を検索できるデータベース

 いわき震災伝承みらい館は、東日本大震災の津波で流され持ち主が分からない津波遺留品を検索できるデータベースの利用を呼びかけている。いわき市薄磯の同館で検索用タブレットを使って、思い出の品を探すことができる。

 同館は写真やアルバム、バッグなど市内で見つかった約9万2千点の遺留品を保管している。遺留品の情報を集約し、2021年からデータベースの構築を進め、昨年11月に検索が可能になった。

 データベースは館内で利用できる。タブレットに遺留品の種類や特徴などのキーワードを入力して検索する。返還を希望する遺留品が見つかった場合には後日、現物確認や必要書類の提出を経て、希望者に返還される。タブレットの操作が難しい高齢者らには、スタッフが代わりに検索する。同館の箱崎智之副館長は「震災から時間がたち、記憶が薄れているかもしれないが、探している思い出の品があれば気軽に来館してほしい」と話す。

 利用時間は同館の開館時間内(午前9時~午後4時30分)。月曜日は休館(月曜日が祝日の場合は翌平日)。問い合わせは同館(電話0246・38・4894)へ。