宮城沖で底引き網漁再開、相馬双葉漁協 震災後、他県沖操業は初
相馬双葉漁協(相馬市)は4日、東日本大震災、東京電力福島第1原発事故後見送っていた宮城県沖での沖合底引き網漁を再開させた。初日は同漁協所属の沖合底引き網船(沖底船)4隻が宮城県沖で漁をした。沖底船を含む沿岸漁業に携わる本県の漁船が震災後、他県沖で操業するのは初めて。
4隻は宮城県山元町の沖合などで漁を行い、正午ごろ相馬市の松川浦漁港に戻り、慌ただしく水揚げ作業を行った。このうち、伊東宏隆さん(44)が船頭を務める稲荷丸は午前1時半ごろ出港して北上。宮城県沖ではサバ、ミギガレイなどを漁獲した。
伊東さんは「震災前はこれほどサバは網に入らなかった。海水温が変わったためだろうか」と環境の変化に驚く一方、「(宮城県沖での)操業再開は漁業復興に向けた大きな一歩だ」と話した。同漁協所属の沖底船は当面、4隻ずつ1週間に1回宮城県沖で漁を行う。
- 「路線便輸送」3町再開 富岡経由...大熊、双葉、浪江1日から
- 48世帯76人に引き渡し 大熊・下野上地区、復興拠点の賃貸住宅
- 81歳医師、最後の診療 小高診療所、20年は「ちょっとの時間」
- ふたば未来生徒は「どう生きるか」 元富岡高校長大和田さん 激励
- 元都路中の教師・坂口さん最後の講話 学校の避難 経験克明に伝える
- 復興の祈り...筆に込め作品披露 東北高校書道展、郡山商が出展
- 産地再生へ一歩 浪江・大堀相馬焼陶吉郎窯、工房と店舗お披露目
- 大堀で6月に工房再開 近藤さん、陶吉郎窯「継承へ産地再興」
- 音楽で復興を後押し Jヴィレッジ、福島県出身のバンドら出演
- キャンドル・ジュンさん「お互いさま」の考え発信 復興への思い