ふたばダルマ市...いわきで最後 感謝と恩返し、縁起物など並ぶ
「ふたばダルマ市inなこそ」は27日、いわき市の復興公営住宅勿来酒井団地で開かれ、縁起物を求める双葉町からの避難者や市民らでにぎわった。東京電力福島第1原発事故による全町避難を受け、2012年からほぼ毎年続けてきたいわき市でのダルマ市は、今回で最後の開催となった。双葉町民有志でつくる任意団体「夢ふたば人」の主催。
新春恒例の「双葉町ダルマ市」はJR双葉駅周辺の特定復興再生拠点区域(復興拠点)の避難指示が解除されたことで町内に戻って復活した。しかし、いまだ同市で避難生活を続ける町民が多く、地元住民との交流や町民同士の絆の維持を図ろうと開催した。
会場には縁起物「双葉ダルマ」をそろえた模擬店や飲食物の販売ブースが軒を連ねた。「巨大ダルマ引き」も行われ、参加者が高さ約3.5メートル、重さ約600キロのダルマを引き合うと、会場は熱気に包まれた。
夢ふたば人の会長を務める中谷祥久さん(43)は「これまで時間と場所を提供してくれたいわき市の皆さんにはいくら感謝してもしきれない。今後はまた違った形で恩返しができれば」と思いを語った。
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