ふたば未来、静岡に感謝 アカデミー女子帰還へ、双葉郡で再開
ふたば未来学園高は、JFAアカデミー福島所属の生徒が通う静岡県三島市の三島長陵校舎の設置を本年度で終了する。アカデミー福島は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の影響で静岡県に拠点を移したが、女子が4月に双葉郡で活動を再開し、男女とも帰還が完了するため。30日、校舎を置いた三島長陵高で終了式を行い、関係者に感謝を伝えた。
三島長陵校舎は富岡高のサテライト校として2011年5月に開設され、ふたば未来学園高が15年に引き継いだ。アカデミー福島は男子が21年から段階的に本県への帰還を進め、女子が4月に一斉に帰還する。
現在の生徒数は3年が男女23人、1、2年が女子12人の計35人。アカデミー福島所属の生徒たちは普段の学習に加え、三島長陵高の文化祭や地元の三嶋大社例大祭のイベントに参加するなど、地域の支えを受けながら関わりを深めてきた。
式には生徒や保護者、両県の教育関係者らが出席。ふたば未来学園高の郡司完校長が「静岡の皆さんの支えがあって男女ともに輝かしい成績を収めた」と謝辞を述べ、三島長陵高の石垣智博校長は「静岡を第三の古里と思ってほしい。皆さんの活躍を願っている」とエールを送った。
日本サッカー協会の田嶋幸三会長も駆け付け「震災直後から受け入れてくれたご恩は一生忘れない」と語った。
応援旗、記念品の交換の後、ふたば未来学園高を代表し、福島市出身で静岡県で6年を過ごした坂本秀吾さん(18)が「充実した高校生活を送ることができ、静岡の皆さんに感謝している。ここでの学びを忘れずに今後に生かす」とあいさつした。最後に出席者全員で「花は咲く」を合唱した。
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