楢葉小児童、つなぐ防災 体験学習成果発表「忘れず、自分ごと」
東日本大震災や東京電力福島第1原発事故に伴う犠牲者の追悼の思いを込めて、楢葉町は10日、震災の経験を語り継ぎ、その教訓を地域の防災力として次世代につなぐ催し「ならは3・11・つなぐ・未来。」を町内で開き、楢葉小児童らが防災体験学習の成果を発表した。
町は2022年に条例で3月11日を「防災と伝承の日」と定めており、防災や災害伝承のこれからについて考えてもらおうと、昨年に続いて催しを企画した。
成果発表では、楢葉小児童が昨年実施した岩手県陸前高田市への訪問学習、姉妹都市で震災時に役場機能を置いた会津美里町の児童との交流の状況などを紹介。猪狩隆斗さん、松本悠大さん、馬上昊太さん(いずれも6年)は「3・11を忘れず、自分ごととして捉えられる学びを進めたい」と語った。
トークセッションでは、町消防団の小薬金重団長、20年に復活した大谷じゃんがら念仏保存会の坂本洋会長、松本幸英町長が災害の経験や教訓を語った。小薬団長は「町民の安全・安心を守るため活動してきた。課題の団員減少を解決したい」、坂本会長は「魅力あるまちづくりに向け、人任せにせず取り組む」、松本町長は「みんなで町を盛り上げよう」と語った。
このほか楢葉小児童の太鼓演奏、災害で起こるトラブルを題材にした防災想定ゲーム、町と関わりのあるメンバーが所属する合唱団風花の会(千葉県)の発表、大谷じゃんがら念仏保存会の追悼演舞が行われた。
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