「請戸小の記憶」朗読と音楽で 双葉で構成劇、卒業生の語り部ら

 
語り部の横山さん(左)やふたば未来学園高の生徒、本県出身の若手音楽家が披露した構成劇「請戸小学校物語」

 県は11日、双葉町の東日本大震災・原子力災害伝承館で「3・11メモリアルイベント」が開かれ、構成劇「音楽と語りによるフクシマの伝承と未来―請戸小学校物語」が上演された。震災時、請戸小(浪江町)の児童と教員が津波から逃れるために、近くの大平山へ避難した実話に基づく絵本「請戸小学校物語―大平山をこえて」を、音楽を交えて表現した。

 請戸小卒業生で伝承館職員の語り部横山和佳奈さん(25)=浪江町出身、箏奏者大川義秋さん(28)=双葉町出身、尺八奏者中島麗さん(27)=相馬市出身、和太鼓奏者遠藤元気さん(35)=川俣町出身=の若手音楽家と、ふたば未来学園高の生徒7人が出演した。横山さんは物語の終盤で「災害はいつ、どこで起きるか分からない。あなたにとっての大平山はどこですか」と問いかけた。