「梨の子ペリーナ」 魔女の宝物探す女の子

 
BL出版 1760円

 昔、王様に納(おさ)める梨(なし)の実と一緒(いっしょ)にかごに入れられた女の子がいました。宮殿(きゅうでん)の倉の中で召(め)し使いに見つかり、台所で働くようになった女の子はペリーナ(梨の子)と名付けられました。ペリーナはとても賢(かしこ)く優(やさ)しい子で、同じ年ごろの王子様と、それはそれは仲良くなりました。

 ところが、やきもちをやいた召し使いたちに「ペリーナは魔女(まじょ)の宝物(たからもの)をとってこられると自慢(じまん)している」とありもしないうわさを流され、それを信じた王様に宮殿から出されてしまいます。

 宝物を探(さが)して歩き続けるペリーナは、大きな梨の木の上で一晩(ひとばん)眠(ねむ)り、翌朝(よくあさ)その木の下で不思議なおばあさんに出会います。さあ、ペリーナは宝物を探して王子様の待つ宮殿に無事帰ることができるでしょうか。

 「梨と一緒に売られた女の子」というイタリアの民話が、透明(とうめい)な色合いの幻想的(げんそうてき)な美しい絵本になりました。

 ※福島子どもの本をひろめる会が推薦する本を紹介しています